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なぜ晋平太は審査員を降板し、挑戦者として再登場したのか【フリースタイルダンジョン】

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はい、とうとうフリースタイルダンジョンに晋平太が登場しましたね。

ファーストシーズンでは審査員だった晋平太がなぜ降板し、そして今回挑戦者として再登場したのか?

今更とやかく言うのもなんですが、私なりに簡単にご説明します。

 

日本で最も有名かつ権威のある(あった)MCバトル大会『ULTIMATE MC BATTLE(略してUMB)』

ダンジョン関係者である般若、晋平太、R-指定、CHICO CARLITOはこのUMBの歴代優勝者です。

まあお笑いで言うところの『M1グランプリ』みたいな感じ。

 

この大会を2005年に立ち上げたのがMC漢(漢 a.k.a. GAMI)と当時のLibra Records関係者。

最初は『B BOY PARK』の亜流として見られていたUMBだが、回を重ねる毎に巨大化し、「UMBの優勝者こそ日本一」という風潮が確立されるほどになった。

当然利益も大きくなるわけですが、それに従いライブラの幹部達は傲慢になり、発起人の漢を冷遇するようになっていった。

 

終いにはどれだけ大会DVDが売れようと漢には一銭も入らなくなり、さらに漢と懇意のとあるスタッフは幹部からバットでぶん殴られるなどの暴行を加えられていたという。

いかにライブラが搾取していたか、当時ライブラからCDを出していたR指定ブラック企業 ライブラレコード 馬車馬働き すずめの涙」とラップしていたことから大体察しはつくと思う。

 ※このバトルを参照してください

そうした事態に耐えかねた漢は独立し、ダースレイダーと共に『鎖GROUP』を立ち上げ、ライブラ社を訴えた。

訴訟の真意は「暴行と給料未払いに対する謝罪と賠償」にあると思うのだが、その一環として『UMB』の商標を取り返そうともしていた。

裁判の件はまだ決着がついていないので何とも言えないが、漢のライブラに対する怒りが相当なものであるのは間違いない。

和解ではなく徹底抗戦の構えだ。

 

スカパーで「高校生ラップ選手権」という企画を当てたZEEBRAが、今度は地上波でMCバトルをやってみようと立ち上げたのが「フリースタイルダンジョン」。

漢は自分たちが主催する新たなMCバトル『KING OF KINGS(通称KOK)』を宣伝するため、その番組にモンスターとしてレギュラー出演することになった。

漢としてはKOKをUMBよりも権威あるものにするため(つまりはライブラ打倒の一環として)、リスクを背負ってテレビに出るのに、ライブラの社員とおぼしき晋平太と仲良く共演するわけにはいかなかった。

何しろ訴訟中なわけだから。

 

そういうわけで、ダンジョンが開始する前に漢は直接晋平太と話し合い、晋平太がライブラの社員ではないことをしっかりと確認した上で、共演を承諾した。

晋平太の「UMBの司会をやっているだけで、ライブラには所属していない」との発言を信用して。

ところが、後に晋平太がライブラ社員であったことが発覚したため、裏切られた漢がブチ切れ、両者は共演不可能となり、晋平太が降板したわけである。

晋平太の語った「どうしてもダンジョンに挑戦してみたくなったから審査員を降りた」という降板理由は、体のいい建前にすぎない。

 

※その辺の経緯が語られたのがこの動画

それまで「フリースタイルゴッド」として高いプロップスを得ていた晋平太はこの件が知れ渡ることにより、業界関係者やヘッズから大きく信用を落とすことになった。

バトルの実力的にR指定とほぼ同等(つまり最強候補)と見なされていた晋平太がぼちぼち負け始めたのもこの頃からである。

 

その後、「拙者が運転者」というフレーズがバズったり、ダースレイダーを交えて両者が話し合いをしたり、晋平太がレーベルを移籍したりUMBの司会を降板したり、渋谷サイファーで直接バトルしたり、まぁ色々あって漢と晋平太の関係はある程度修復されたようである。

 

晋平太は金に汚くて空気が読めないというだけで、根が悪人というわけではない。

面倒見があって人懐っこい一面もあるわけで、彼の再起を願う人もたくさんいる。

彼以上に「MCバトルを愛しMCバトルに愛された男」は存在しないし(なんだかサンシャイン池崎みたいだが)、各地を飛び回ってMCバトル普及に貢献してきたことも事実である。

一応みそぎは済んで、戦極で30本勝負などをやってバトラーとしての現役感も戻ってきたから挑戦者として再登場・・・ってことなんでしょうな。

ダンジョン関係者やヘッズ達もその辺の事情は大体わかっているわけで、だからこそ再登場した際のあの歓声、あの緊張感だったわけです。

 

今回のサイプレス上野戦はその辺の機微が滲み出た名勝負でしたね。

サ上が晋平太に問うてほしかったことをしっかり問うていたし、晋平太がその問いを返しきれていなかったから上野の勝ちでもよかったと思うのだが、そこはまぁ進行上ペータの勝ちってことで。

「菊」の花束を「キック」というアクション押韻も見れたし、よしとしよう。

さあ来週は因縁の漢VS晋平太だ、とうとう来たなこの時が!

 

※おまけ。これが晋平太の水戸黄門姿

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