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【映画】ジョゼと虎と魚たち【実写版ロリババア】

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非常に完成度の高い恋愛映画。

福祉や「身障者の恋愛」といった扱いにくい部分にも切り込んでいるし、綺麗事で終わらせない締めくくり方も見事。

「それは愛情なのか同情なのか」という障害者に対する普遍的な感情を表現できている。

 

有り体に言えば「妻夫木聡のようなパーフェクトイケメンなら、大学の同級生だろうが身障者だろうが、そりゃ股開くわ」って話なのだが、恋愛対象の身障者がロリババアというのがポイント。

池脇千鶴のババア演技は卓越しており、徐々に心開いていく見せ方が上手い。

「なるほど、狭い世界に生きてきたから祖母の喋り方をトレースせざるをえなかったのだな」と鑑賞者に悟らせる手腕は見事。

下手な監督だったら、その辺りを台詞で説明してしまうだろうからね。

あとなんJ民みたいな喋り方をするモヒカン男もベタベタで面白かった。

 

ただまぁ「池脇千鶴妻夫木聡」というどう見ても美男美女のカップルだから、そりゃ絵になるだろって感じで途中からどうでもよくなってくる。

早々に普通の恋愛映画に着地してしまうのである。

新屋英子土着性の塊のような存在感が強烈だったので、妻夫木が彼女とあまり対峙せずに退場してしまうのはもったいなかった。

 

音楽を担当したくるり岸田繁はさすがの一言。

これだけ才能あるんだから、映画音楽に専念しても充分やっていけるだろう

 

くるり - 『ハイウェイ』。主題歌。大名曲

 

2003年 日本 116分

【評価】55点

【監督】犬童一心