誰も知らないやり方で

音楽とか映画とか本とか日常をネタバレありで考察するブログ

インターネットの今昔と人間の多様性

f:id:trodan:20170728081113j:plain

「人間皆それぞれ自分なりの個性を持っている」という考え方は美しいが、あまり的を射ていると思わない。

悪い意味で個性的な人はたくさんいるけど、それは野球で言えばミスによる珍プレーみたいなもので、意図してそうしているわけでもないから個性とは違う。

 

社会に出ると、職種や社風や学歴に沿って違いはあるものの、概ね皆どうでもいい冗談を言ったり、テレビや新聞を中心とした芸能や政治についてなんか聞いた事あるようなどうでもいいことを述べて、あとはもうただひたすら食べ物とか他人の噂話なんかをしている。

 

個人的に、芸能の話題以上に苦痛なのが他人の噂話を聞かされること。

「なんでどうでもいい奴がどうでもいい奴についてどうでもいい事を述べていることを聞かされなきゃならんのよ」と思うものの、ここで完全にシャットアウトしてしまうと業務上の連絡に支障が出たりするから、適度に相槌とか愛想笑いなんぞを披露しなくてはならない。

これが疲れる。

現実にはブロック機能なんぞついていないのである。

 

私としてはただ黙々と仕事をやり、口数が少なく、ノルマが終わったらひたすらもの静かに休憩してるだけの人が非常に付き合いやすい。

この手の人の含有率で働きやすさはずいぶん変わってくる。

 

逆に「自ら考え動き回って仕事を探してくる」的なライフハック記事の体現者みたいな人は苦手。

大体この手の人はどうでもいい事をよくしゃべる。

ライフハック記事と同じく、掘り下げる余地がない。

仕事を増やして待遇が良くなる職種でもないんだから、おとなしくしときゃいいと思うのだが、常にガチャガチャ動いたり喋ったりしないと気が落ち着かない奴って矯正しようがない。

それってただの多動症なんですが、発達障害は目に見えないから自覚し難い。

大体、働きすぎの人格障害みたいな奴の方が出世するんだよなぁ。

自己愛を補強するために他人の迷惑を顧みずめっちゃ仕事しまくるから。

上司から見ると、仕事熱心で会社に忠実な駒に見えるだろうし。

 

で、そういう奴が自主的に何時間も残業するから、それが基準になって労働時間が伸びるっていう。

その結果が昨今の過労死問題ですよ。

私にとっては「癖の少ない人=善」という感じ。

 

「皆一様に個性的な現代人」という一文を何かで見た事があるのだが、全くその通り。

なんか「人類皆変人」って感じで、べつになんにも面白くないのである。

 

現実社会ではこんな感じだが、ネット社会ではどうか。

これがまぁ現実に輪をかけて個体差ってものがない。

私の検索方法に偏りがあるのも原因だと思うが、なんかもうそれぞれのクラスタに沿って自動生成された泥人形に見える。

 

インターネットが普及し始めた頃(2000年前後)には、各分野で恐ろしく詳しい方々が独自のデータベースや見解などを書き記していたものだが(だからこそ私はネットに夢中になった)、今ではそういうのはあまり見かけない。

たぶんブログが一般的に浸透し始めた頃からどんどん薄まり始めて、今では底をついてる印象。

アフィリエイトの発展が止めを刺したって感じ。

 

音楽クラスタについて、昔は小型萩原健太みたいな人がたくさんいて、交流するだけの価値があったのだが、彼らは一体どこへ消えたのか?

 

今最も疑問なのが、ブラックミュージックに関心ないのにHIP HOPに熱中している人々。

HIP HOPってブラックミュージックの一部だから、JBとかスライ辺りから聴かないと立体的に理解できないと思うのですが(もっと言えばロバート・ジョンソンマディ・ウォーターズから)。

何事もボトムから、分母から押さえていかないと丸ごと味わうことはできない。

大河ドラマの最新話だけ見てもよくわからんから、一話目から見た方がいいんじゃね?」という当たり前の話なんですが、この手の議論はロックリスナー時代に飽き飽きするほど見聞きしたので、言わぬが花であろう。

そもそも音楽が立体だってわかってない人を説得するのは不可能だしな。

二次元で生きてる人に三次元を認識させることはできない。

 

映画クラスタに関しては、音楽よりはずっと濃厚という印象がある。

これは小型町山智浩や小型柳下毅一郎的な人がたくさんいるからであり、はっきり言って映画秘宝の功績なわけですが、私は映画秘宝ってどうも性に合わないんですよ。

町山とか高橋ヨシキとか春日太一のラジオを聞くのは好きだし参考になるのだが、『マッド・マックス』、『パシフィック・リム』、『ダーク・ナイト』、『桐島、部活やめるってよ』、『シン・ゴジラ』辺りに熱狂するあの感じがどうもよくわからん。

私にとってその手の映画ってアニメの出張版みたいなもので、いまいちのめり込めない。

SFつーのがそもそも受け付けない(ただしキューブリックとバーホーベンは除く)。

藤子不二雄で充分って感じ。

 

私は『アメリカン・グラフィティ』や『グリース』のような罪のないミュージカルか、もしくは『レイ』や『アマデウス』みたいなドロドロしたミュージシャンの自伝映画が一番好きです。

あとタランティーノみたいに音楽の使い方が上手い作品か、ベトナム戦争を扱った作品が好き。

地獄の黙示録』、『フルメタル・ジャケット』、『グッド・モーニング・ベトナム』、『ソウル・ガールズ』など、ベトナム戦争には当たり映画が多い。

ただし『プラトーン』、テメーはダメだ。

 

□□□ - 『ヒップホップの初期衝動』